[コソ鍋・佰捌拾陸]ランチで仙台名物のせり鍋をつつく。意外や意外、根っこが美味しい


春の陽気でランチの外出も苦にならなくなってきました。

気持いい日差しと風の中、ランチの往復で散歩というのもいいものです。

そんなランチ探索中、偶然みつけたこの打ち出し。

牛たんのとなりの「せり鍋」の文字に目が留まる

牛たんのとなりの「せり鍋」の文字に目が留まる

おっとこれは? と気になってお店に入って店員さんに聞いてみると、ランチの時間でも出してくれるそう。ならば、と、さっそく入ってつついてきました。

せりと言えば

せりと言えば春の七草の一つですね。

  • ほとけのざ
  • なずな
  • はこべら
  • ごぎょう
  • すずしろ
  • すずな

これらにせりを加えた7種の野草を1月7日にお粥に入れて食す七草粥は、日本の伝統的な食文化のひとつです。

ちなみに今回のメイン具材のせりですが、イメージとしては葉の柔らかい部分を主に食べるのだと思っていました。

過去に開催した鍋Qでも、このように上の部分を使っていました。

春の野菜、セリをたっぷりと

春の野菜、セリをたっぷりと

しかし、しかし。

外の打ち出しもそうでしたが、店内にあるミニ幟にも「せりは根っこが一番うまい」の文字が。

せりは根っこが一番うまい

せりは根っこが一番うまい

もしかしたらこれまでずーっともったいないことをしていたのか? と思いながらせり鍋を注文し、出てくるのを待ちました。

せり鍋をつつく

すこし待って出てきたのは醬油ベースの甘めの出汁。そして少し遅れてメインの具材が登場です。

醬油ベースの甘め出汁。おそばのつゆに近い味

醬油ベースの甘め出汁。おそばのつゆに近い味

そして登場したせり。どーん!

そして登場したせり。どーん!

ホントに根っこだ。

ヒゲ根も残っているせりは存在感が抜群です。でも、どこから見ても根っこにしか見えない…… これがホントに美味しいのかしら? と思っていると店員さんが教えてくれます。

「根っこは60秒、上の部分は10秒鍋に入れたら食べてください」

なるほど、火の通りが違うから時間も変えなきゃいけないんですね。

とすると、一気にドサッと入れるのでなく、少しずつ入れていくしゃぶしゃぶスタイルがよさそう。

ということで、さっそく「一番うまい」という根っこからいってみます。

根っこ部分を投入してしばし待つ

根っこ部分を投入してしばし待つ

緑が鮮やかになった。さてお味はいかが

緑が鮮やかになった。さてお味はいかが

さて、その根っこを食べてみると…… うん、確かに美味しい!

固いんじゃないか? と思った根っこ部分は思いのほかやわらか。適度なシャキシャキ感も残っていて、せりの微妙な苦みと甘めの出汁がうまく合って、いい味です。

次は上の部分

次は上の部分

しんなりとしつつもシャキシャキ感は残る

しんなりとしつつもシャキシャキ感は残る

ちょっと茎が太い真ん中部分はまた違う食感

ちょっと茎が太い真ん中部分はまた違う食感

そしてまた根っこ。の繰り返し

そしてまた根っこ。の繰り返し

同じせりなのに、部位によって食感や味が違うのはとても興味深いですね。

なかなかなボリュームではあるのですがパクパクといけます。おかわりもできそうなくらい。

タンパク質としては鶏肉が

タンパク質としては鶏肉が

火が通っても固くならず、ぷりっとした食感で美味しい

火が通っても固くならず、ぷりっとした食感で美味しい

ごちそうさまでした!

ごちそうさまでした!

せりと鶏肉というシンプルな具材なのですが、飽きずに完食。

〆は雑炊やうどんがあるそうなのですが、これで充分満足してしまったのでこの日はお断り。

個人的にはこの出汁なら蕎麦が合うなと思いました。今度はせり蕎麦を食べてみたいな。

自生もするが、毒草もあるそうなので、注意

ちなみにこのせりは野草のくくりでもあり、わりと川縁とかに自生しているのを見かけたりします(今回の具材のせりは「仙台せり」というそうなので、その辺には生えてなさそうですが)。

が、調べてみると、ドクゼリというせりに良く似た毒草もあるようで、場合によっては死に至るケースもあるそう。

自生したものを摘んで食べる時には注意が必要ですね。

 

それはさておき、今回つついたこのせり鍋、期間限定だそうなのでもし興味のある方はメニューが終わらないうちにお早めにつつきに行ってみてくださいね。ランチでも楽しめます。

 

意外な根っこの、鍋、つつこ。

(文責・大崎)

今回つついた鍋

種類: せり鍋
店名: 三代目 文治 銀座本店(東京・銀座)
URL: http://r.gnavi.co.jp/p462006/


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