[鍋考・参拾参]百人一首にちなんだ鍋、ご存知ですか?
今日5月27日は何の日でしょうか?
そう、以前、鍋、つつこ。でもご紹介したとおり、小松菜の日です。
[鍋考・拾捌]5月27日は小松菜の日~そんな日は常夜鍋?
https://nabe22.co/2015/05/27/4894
そして、さらにもう1つ記念日があるんです。
百人一首の日。
1235年の5月27日、藤原定家によって小倉百人一首が完成されたことにちなんで決められた記念日です。
最近では漫画や映画で注目の『ちはやふる』も、百人一首の歌人、在原業平の歌「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」が由来だったりもしますね。
この記念日に、鍋を取り上げた歌はないかな?と調べてみたところ……ありませんでした・笑
しかし!
先ほどの在原業平の、異母兄である在原行平。彼は鍋ととても関連がありました。こちらです。
この鍋の名前、「行平鍋」っていうんです。広辞苑によると
(在原行平が海女に潮を汲ませて塩を焼いた故事に因み、塩を焼く器から起った名)
厚手で薄褐色の陶製の鍋。把手(とって)・注口(つぎぐち)・蓋のあるもの。主に粥用。ゆきひら。
とのこと。
なるほど。行平さんが使った鍋なんですね。
さらにさらに。現代では、この行平鍋と同じ読みで、「雪平鍋」というものがあります。
こちらは見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。僕も実家にありました。
雪平鍋の名前の由来には諸説あるそうですが、行平鍋の潮(塩)を雪に見立てて名前を変えたという説が、個人的には風情があって好きです。
1年365日、さまざまな記念日があります。そして、その記念日を調べていくと、実は鍋にまつわる逸話もけっこうあったりもして。こういう鍋の楽しみ方もいいですね 🙂