[コソ鍋・佰陸拾陸]九条葱御嶽を眺めつつ、2015年を偲ぶ。
も〜い〜くつね〜る〜と〜、お〜しょ〜うが〜つ〜♪♪
という歌が今年も聞こえてくるようになりました。
2015年もあとわずか。
ハロウィーンやクリスマスといった西洋起源の行事が過ぎたあとは、大掃除・大晦日・お正月におせち料理と、日本の昔ながらの風習が待っています。
ちなみに大晦日といえば「年越し蕎麦」ですが、地域によっては「年越しいわし」というものもあるそうです。起源については諸説あるようですが、ほかにも「年越しうどん」など派生形があるのは風習の面白いところですね。
さて今回ご紹介するのは、その鰯を使ったシンプル・しかし豪快な鍋。その名も「鰯と九条ねぎまみれの自家製つみれ鍋」。先日トルネード鍋をつついた池袋の黒太鼓さんで、当日もう一つつついた鍋のようすです。
ど派手なトルネード鍋にご興味があれば、以下の記事もあわせてどうぞ。
和の食材のシンプルな仕立て
こちらの「鰯と九条ねぎまみれの自家製つみれ鍋」は先日のトルネード鍋とは違い、和の食材を中心に仕立てられているのが特徴です。

最初に登場したスープにはごぼうのささがきと鰯のつみれ

どーんと登場したのは、ネギと水菜、そして柚。
葱の量からくる存在感はありますが、とはいえトルネード鍋に比べると良い意味で落ち着いた感じ。
ちなみにトルネード鍋はこんな感じ。
このギャップがまたいいですね。トルネード鍋でひとしきり盛り上がったあとに、しっぽりと鍋をつつく。話と鍋を肴に酒を酌み交わすというのもおつなものです。
こちらの鍋はセルフで調理のため、スープが温まり始めてきたところで具材を鍋にほうりこんでいきます。

まずは葱の白い部分を下地に

続いて青い部分を盛っていく。素手だけど気にしない

トルネードならぬ九条葱嶽
こんな感じで葱を盛ってご満悦……なのですが、このままでは火も通らずつつけないので、泣く泣く崩しに係ります。

おたま二刀流でひっくり返しながら。

すっかり山が平らに。そのかわりに美味しそうな香りがしてくる。
このままでも美味しくいただけそうですが、具材でまだ投入していないものがあるので、仕上げにそれを投入します。

最後に登場するのは柚。

鍋の真ん中へ
柚をほんのちょっと加えるだけで、一気に香りが良くなります。こういった一手間って大事ですよね。
ということでできあがった鍋を、さあ、つつきます。

鰯の旨みを感じるつみれと、甘味のあるネギがとてもよく合う
和風なお出汁に和の食材。トルネード鍋とは真逆の味を堪能したあとは〆のうどんです。

〆はやはりうどんでしょう

鍋にいれてしばし待つ。良い具合に味を吸ったうどんは最高!
ちなみにこの日つついた鍋は赤と緑。赤と緑といえば子どもの冬の楽しみのひとつ、クリスマスですね。
そして今回つついた九条ねぎの鍋は、見てのとおり緑が特徴的。
「緑」という言葉はもともと「みずみずしさ」などを語源にもつと言われ、新しい何かを想起させる言葉。
そう考えると門松が緑なのもそういうのとも関係があるのかも? と思いつつ、2015年の暮れを偲び2016年の明けを心待ちにする今日この頃なのでした。
2016年も、鍋、つつこ。
(文責・大崎)
今回つついた鍋
種類: | 鰯と九条ねぎまみれの自家製つみれ鍋 |
店名: | 九州黒太鼓 池袋店(東京・池袋) |
URL: | http://kyushukurodaiko-ikebukuro.com |