[コソ鍋・佰拾捌]「泣ぐ子はいねが」……ではなく布袋に反応したなまはげ、そして、比内地鶏のとりモツ鍋
前回、秋田でつついたあみこ茸鍋の様子をお届けしました。いやー、本当に美味しかったです。その余韻に浸って郷土の鍋をもっともっとつつきたいなーと思い、まさかの2日連続で同じ店に足を運んでしまいました。鍋、つつこ。史上初めての2日連続同じ店w
ということで、今回も「秋田長屋酒場」さんからお届けします。
まずは地の物をいろいろと
一度行ったことのある店というのは、新しい料理との出会い、初対面のドキドキ感はなくなります。その代わり、自分にとってどこか余裕ができるもの。
「お、また会ったね」。
そんな一言をかけられる、顔なじみのような関係です。
2回目の来店でそういうのはちょっとはばかられますが、それでも、余裕とともに安心感が生まれてきます。なので、料理の選び方も焦らずじっくりと。
まずは前日、いろいろ出すぎていて写真が撮れなかったこちらの野菜・山菜。美味そうですね!
昨日、いろいろと食べたこともあったので、今日はメインの鍋以外は少し控えめにしました。まずはこちら。
火事?ではありません。秋田味噌を火で炙った、秋田焼味噌。酒のアテに最高です。
こんなにステキな肴が出てきたらやっぱり日本酒。店員さんに聞いたところ、こちらを進めていただきました。
「黄まんさく」。秋田の銘酒、「まんさくの花」の限定版でしょうか。実はしっかりと説明を聞かないで呑んでしまったのですが、東京に戻ってきてから秋田出身の会社の先輩に聞いたところ、「聞いたことがないのでおそらく限定品。羨ましい」とのこと。
なみなみとコップに注いでもらっていただきました。
今宵は比内地鶏のとりモツ鍋
さて、いよいよメインの鍋。
昨日売り切れで食べられなかったこちら、「比内地鶏のとりモツ鍋」です。こちらは入店した直後、あらかじめオーダーしておきました。
さっそく登場。ニラが乗っていて見た目はいわゆるモツ鍋っぽいですね。
オタマで具を混ぜてみると……
たしかにモツが。しかもとりモツと言えばこれ!という、キンカン(産卵前の卵の部分)もしっかりと入っていました。やったね!
その他にもいろいろな部位が入っていて、牛や豚のモツとはまた違った風味。さらに比内地鶏の肉の部分が旨い!
昨晩のあみこ茸鍋が「静」の鍋とすると、今日のとりモツ鍋は「動」の鍋。そういう味わいがありました。
最後は腹持ちが良いモノをということで、3種の握りを。ヒラメに南蛮海老、ホタテ。とくに南蛮海老は絶品でした。この南蛮海老、調べてみたら正式名称は「ホッコクアカエビ」で、いわゆる「甘エビ」と言われる種類とのこと。北太平洋や島根県以北の日本海沿岸から宮城県沖以北の太平洋まで幅広く穫れる海老とのことで、メジャーだけど味良しといった素材でしょうか。こういう発見があるのは嬉しいですね。
ここ一軒で秋田県!店内で秋田の文化を堪能
さてさて。
鍋もつつき、さまざまな料理を味わっていたら。なんとこの日は、店内で秋田民謡を聴けるとのこと。これはラッキー!さっそくお腹も膨れた心地良い状況で、秋田の心、秋田の民謡を聴きました。染みわたりますね。
さらにさらに。昨日は遅い時間のため会えなかったこの人にも。そう「なまはげ」です。
なまはげは元々は家々で行われる伝統的な秋田の民俗行事。「泣ぐ子はいねが」と言って、家を周り、悪を諌めるとともに吉をもたらすとされています。お店の中でのパフォーマンスでもあるので、来店されたお客さんのところに行っては「泣ぐ子はいねが」と周ってくれていたのですが……
来たときに僕がカメラを向けたら
「それ布袋か?」
といきなり会話口調w 思わず拍子抜けだったんですが、僕が使っているiPhone 5s、ケースが元BOOWYのギタリスト、布袋寅泰さん仕様の柄なんです。
まさかこれに反応してくれるとは。それからは思いっきりフレンドリーに。最後は肩組んで写真を撮ってくれましたw
まぁ、布袋さんも縁起物ですから、本来の吉をもたらすという意味では通じているのかな(無理やり)。
2日間楽しませてもらった、「秋田長屋酒場」さん、コンセプトは「ここ一軒で秋田県!」。まさに一軒で秋田県を満喫できました。
これからも一軒で各地を満喫できる店を探して、鍋、つつこ。
(文責・馮)
今回つついた鍋
種類: | 比内地鶏のとりモツ鍋 |
店名: | 秋田長屋酒場(秋田・秋田市) |
URL: | http://marutomisuisan.jpn.com/nagaya-akita/ |