[コソ鍋・佰陸]アルミ製の鍋が郷愁を誘う~愛媛・松山のソウルフード、鍋焼きうどん


先日、人生初となる、愛媛・松山に行ってきました。

愛媛といえば、柑橘。そして、北側に面した瀬戸内で穫れるさまざまな魚介などなど。土地に根付いた名産品がたくさんあります。今回はそれらの素材を使った鍋!……ではなくて、愛媛・松山のソウルフード、鍋焼きうどんをご紹介。

僕自身「へぇ~、松山って鍋焼きうどんが郷土料理の1つなんだ」と思うぐらい、あまり想像がつかなかったのですが、言われてみれば、隣の香川は讃岐うどんが有名ですし、海産で取った出汁でつゆが作れるのかも、なんて思ったり。ということで、ネットで調べて、有名店の1つ「ことり」さんへ行ってきました。

店舗は、松山市街地中心にある大街道商店街を南に下ったところ。ちょっと路地を曲がった奥まった場所にひっそりとたたずんでいました。

大街道商店街を南に下って路地に入った、隠れ家的な店構え。

大街道商店街を南に下って路地に入った、隠れ家的な店構え。

店構えから美味しそうな雰囲気が漂ってますね!さっそく店内に入ると……。店の中はテーブル席と小上がりで、30~40名ほどが入れるほどの広さ。

メニューはこちら。シンプル!

メニューはこちら。鍋焼きうどんといなりすし。

メニューはこちら。鍋焼きうどんといなりすし。

さっそく、鍋焼きうどんをオーダーしたところ、数分ですぐに出てきました。この回転の良さがいいですね。

そして、目の前に現れたのがこちら。

小ぶりのアルミ製の鍋に入った鍋焼きうどん。想像したものと違った。

小ぶりのアルミ製の鍋に入った鍋焼きうどん。想像したものと違った。

なんと。アルミ製の小ぶりの鍋に入っています。レンゲもアルミ製。僕が持っている鍋焼きうどんのイメージは土鍋で煮込まれている姿だったので、いきなり衝撃的でした。どんな見た目なのか……ワクワクします。蓋を取ると……

蓋を開けた瞬間、湯気がもわっと。

蓋を開けた瞬間、湯気がもわっと。

湯気がもわっと。温かいんだから~(笑)

さっそく、鍋をつつく……ではなく、すすってみると。「!!!」またまたびっくり。四国といえば讃岐うどん、讃岐うどんと言えばコシの強さを想像していたら、口当たりよく、やわらかいうどん。言葉で表すと「優しい」食感でした。なるほど。これが、松山の鍋焼きうどんなのか、と思いながら、あっという間に食べ終わってしまいました。

甘めの出汁つゆ。うどんはやわらかめ。

甘めの出汁つゆ。うどんはやわらかめ。

ごちそうさまでした。

ごちそうさまでした。

ちなみに、出汁スープは甘め。それでいてくどくなく、具の牛肉と油揚げ、薬味のネギの風味が丁度良いバランスでした。

愛媛・松山を紹介するサイト「いい、加減。まつやま」によれば、

伊予灘の秋獲れのいりこと北海道利尻産の一等昆布を使った出汁。出汁に合う特注のうどんの麺と醤油、素材にこだわり続け創業以来の味を守り続けています。いりこの風味が優しく香る出汁はきめ細かい麺に染み込み、国産の肉を煮込んだ煮汁が少しづつ出汁に甘みを出し奥深さを感じます。

とのこと。

そして、こちらは昭和24年(1949年)創業以来、この味、このつくり方を守っているそう。まさに歴史ある一品でした。

鍋焼きうどんと言うと、これまで土鍋でグツグツと煮込み、味は濃い目のイメージでした。そう、先日の「[コソ鍋:佰伍]鍋割山で念願の鍋焼きうどんをすする」で紹介したような鍋焼きうどんです。しかし、今回いただいた愛媛・松山の鍋焼きうどんは、これまで食べてきた鍋焼きうどんとはちょっと違う、懐かしさ漂う一品でした。同じ料理でも、ところ違えば、こんなに違う。発見です。日本ってほんとに広くて、ほんとに食文化が豊かな国であることを体感できました。

これからも郷土の味を楽しみながら、鍋、つつこ。

(文責・馮)

今回つついた鍋

種類: 鍋焼きうどん
店名: ことり(愛媛・松山)
URL: http://tabelog.com/ehime/A3801/A380101/38000037/

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