[鍋考・四拾弐]台湾の鍋で出てきた砂鍋とは?――砂鍋、干鍋、鴛鴦、石鍋、汽鍋……中国や台湾の鍋事情
先日、鍋、つつこ。初となる台湾上陸&台湾絶品鍋をご紹介しました。
[コソ鍋・弐佰伍拾四]鍋、つつこ。が台湾に初上陸!40年以上続く伝統の味、砂鍋土雞湯の濃厚スープ
本当に、ほんっっっっっとうに、絶品の味でした。
実は、この鍋以外にも台湾で鍋をつついたんです。それがこちらとこちら。
それぞれのメニューはこちら。
上の鍋の料理名は「叻砂鍋鮮蝦麺」、下の鍋の料理名は「台式蕃茄火鍋」です。意味としては土鍋海老ラーメンに、タイ風トマト火鍋です。今回はその味ではなく、ここに出てきている「砂鍋」や「火鍋」といった文字ににフォーカスを当ててみます。
素材や形、味付けで意味が異なる中国・台湾の「鍋」の意味
ではさっそくそれぞれの鍋について調べてみたのでご紹介します。
砂鍋
まずは今回登場した「砂鍋」。これは字のとおりで日本で言うところの土鍋です。日本でも見かけることはありますが、今回の台湾で観たた砂鍋は日本のものよりも深さがある印象でした。
この鍋が登場した記事→[コソ鍋・弐佰伍拾四]鍋、つつこ。が台湾に初上陸!40年以上続く伝統の味、砂鍋土雞湯の濃厚スープ
鴛鴦(火鍋)
続いて火鍋。日本でも最近よく見かける「火鍋」ですが、その意味は辛味の強い鍋料理のことを指すようです。先ほど紹介したものはタイ風のトマト味の鍋でしたが、日本でよく見かけるのはこちらですね。「鴛鴦(おしどり)」という名前で中国発祥の鍋とのこと。
この鍋が登場した記事→[コソ鍋・拾陸]今から一緒に、これから一緒に。同じ釜の飯を食うように、同じ鍋をつつく
干鍋
さらに鍋、つつこ。では他の種類の鍋もつついています。まずはこれ。「干鍋」です。汁気のない鍋料理を指すことが多いですが、そのときに使うステンレスやアルミ素材の鍋のことも意味するそう。
この鍋が登場した記事→[コソ鍋・佰漆拾四]痺れる美味さ!辛さのハーモニー、汁無し鍋「干鍋」を五反田で
石鍋
こちらは台湾料理の1つ。その名のとおり、石でできた鍋です。最初はごま油を引いて焼き、そこに出汁スープを入れて煮るという調理法で使われます。
この鍋が登場した記事→[コソ鍋・佰漆拾漆]たっぷりゴマ油で健康に!六本木にある隠れ家的な店で楽しくつつく、台湾・石鍋火鍋
汽鍋
さらにいろいろ調べて見つけたのが「汽鍋」。雲南地方独特のスープ料理に用いられるふた付き鍋です。蓋をして煮込んだあとの材料をつつきます。
この鍋が登場した記事→[コソ鍋・玖拾捌]日本の食文化のルーツに辿りつけるか?雲南キノコ火鍋で春の菌活
鉄鍋、紙鍋、義経鍋……日本独自の鍋もあるよ
以上、簡単でしたが中国や台湾で使われる鍋をご紹介しました。ここ日本でも、鉄鍋や紙鍋、さらには義経鍋といろいろな素材・形の鍋があります。
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文化圏が近いこともあり、鍋という共通項がありながらも、国や地域の特徴が出ているのがまたおもしろいですね。これからもまあだまだ出会ったことのない鍋を探していきたいものです。
この記事は鍋 Advent Calendar 2017、14日目の記事です。明日15日目は鍋 Advent Calendarに3年連続で参加していただいているMakiさんの記事です。毎年素晴らしい鍋のご紹介をしていただいており、今年もどんな鍋が登場するのか、今から楽しみですね!
鍋 Advent Calendar 2017
https://adventar.org/calendars/2714
(文責・馮)