[鍋考・参拾四]貝殻で作る鍋。見た目もオツな「かやき」の存在を知る
突然ですが、貝が大好きです。
先日のメンバー馮のはまぐりの記事などを読むと、羨ましい気持ちでいっぱいになります。
そんなぼくのお気に入りのお店は、24時間営業のご存じ磯○水産。
ホタテやサザエ、ホッキ貝などをコンロで焼いて醬油を垂らして食べる。至福のひとときです。もし大きなホタテの殻があったとしたら、あの貝殻で鍋ができるのになあ……
なーんて思ってたら、実はあったんです。そういう鍋が。
貝焼き⇒かやき ホタテの殻のひとり鍋
「貝焼き」が転じて「かやき」となったというこの鍋は、秋田の郷土料理だそう。
本来、かやきとは「貝焼き(かいやき)」が訛った言葉といわれる。
浜の漁師が鍋の変わりに貝を使って料理したのがはじまりらしい。
大きな貝殻(帆立やあわびの貝)を使って季節の魚や野菜、山菜などを味噌、塩、醤油、塩魚汁などで煮込む料理。
内陸では貝を使わなくても一人用の鍋をかやきと呼ぶようになった。
春は山菜、夏は鯨やナス、秋は舞茸などの茸、冬はハタハタや鱈など様々な具材で一年中楽しむ事ができる。
在りし日の銀座街にあった満腹食堂の「肉なべ」もこれに含まれる。
ホタテの貝殻一枚でひとり鍋、これに日本酒とかがついてたら最高ですね。
ちなみに「秋田かやき同好会」というfacebookページもあるようで、根強いファンがいることをうかがわせます。
具材はお好み、出汁も醬油・味噌・塩ベースと、殻を使って炊くという様式さえ守れば(内陸では貝を使わなくてもOK、ということですが)かやきになる、というシンプルさがいいのかもしれませんね。
実はニッポン全国鍋グランプリにも出ていた
と、このfacebookページを見ていたらなんと!
2016年のニッポン全国鍋グランプリに、秋田県のかやきが出店していたらしい!
うーむ、完全に見落としていました…… 来年のグランプリで出ていたら絶対につつく。絶対。
東京でかやきを出してくれるお店があるのかな? と探してみたものの、どうも見つからず。とはいえ簡単に作れそうなので、とりあえずスーパーでホタテ買って帰ろうと思います(笑)。
あ、あとひとり用の七輪も買わなきゃ。
(文責:大崎)