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[鍋、ぶらり。]第壱幕:かっぱ橋で出会った美しい鍋三選

こんにちは、日菜子です。
かっぱ橋をぶらぶら社会科見学、「鍋、ぶらり。」。
今回のレポートは、ふだん料理をしない女子大生の私から見たかっぱ橋のレポートです。

これまでのレポートは、以下をご覧ください。

私の「鍋、ぶらり。」

「かっぱ橋で揃わない道具は、調理道具じゃないわ!」という母の一言で、私は「かっぱ橋」という場所を知りました。「かっぱ橋」というキュートな名前の場所に調理器具の専門店街が展開されているのか、まるで分かりませんでした。

また、見学最中も私自身が調理器具に縁のない生活を送っていることもあり、「包丁は●●が有名だ」とか、「△△社のココットは高い」などと言われても、「コメットさんは、ココットから来てるのかな?」という意味不明な冗談しか思い浮かびません。

つまらない冗談を言ったせいで置いていかれても困るので、鍋との運命的な出会いに集中することにしました。鍋の相場を知るためにも、常に値札を確認。「この鍋とiPhoneは同じ値段なのか……!」iPhoneと鍋の凄さを同時に実感しました。

鍋が買い手を試している

だんだん鍋を物色していると、「物質として美しい鍋」や「ツールとしての鍋」など鍋自身にも人間と同じように性格のようなものがあるのだなと、ふと感じました。ぶらりの最中は多くの鍋に出会いました。その中でも、私の記憶に残っているのは「物質として美しい」鍋です。これから紹介する三種類の鍋は、存在そのものが美しい。「鍋として働かなくていいから、うちにおいで」と声をかけたいほどでした。

やっとこ鍋

柄のない「やっとこ鍋」
(釜浅商店)

「やっとこ鍋」という鍋をご存知ですか?
写真のように、柄のない鍋です。名前の由来は、「やっとこ」から来ているようです。

工具としてではないが、柄(取っ手)が取り付けられていない鍋をつかむときに用いられる専用のやっとこもあり、このような柄(取っ手)が取り付けられていない鍋を「やっとこ鍋」という。(Wikipedia「やっとこ」より)

この鍋に出会うまでは、鍋にはどのような形でも柄がついているものだと思い込んでいました。でも、柄のない鍋もあるんですね。しかし、鈍く光って美しいですな!

本手半寸胴鍋

「本手半寸胴鍋」。
洋食でも、和食でも行けそうなフォルム。
(釜浅商店)

寸胴鍋自体は、もともと西洋料理で用いられていた鍋のようです。

直径と深さがほぼ同じ、円筒形の深鍋は、寸胴鍋(ずんどうなべ)あるいは単に「寸胴」といわれる。スープなどを大量に作るとき、大量に茹でる物があるときなどに用いられる。元来、西欧の調理器具であるが、世界的に広く普及しており、日本でも懐石料理や大衆食堂、給食等々で欠かせないものとなっている。(Wikipedia「寸胴」より)

「半寸胴鍋」になると、「直径の3分の2の深さをもつ鍋」のことだそうです。(Wikipedia「」より)

寸胴鍋に比べ、こちらの鍋は円筒形よりも少しくびれているような気がしませんか?人間で言うと、「グラマー」な方に当たるのでしょうか……。

ごはん鍋

「ごはん鍋」。南部鉄器でできている。
(釜浅商店)

最後に紹介するのは、「ごはん鍋」。
ごはんを炊くためだけの贅沢品です。絶対、この鍋で炊いたご飯はおいしい。
この鍋を見ていると、妄想がむくむくと膨らみます。このごはん鍋でご飯を炊く人は、平屋の家に住んでいて着物が似合う美人なんだろうな、と。

どの鍋も甲乙つけがたいのですが、あえて一番好きな鍋を選ぶのであれば、「ごはん鍋」です。やはり日本人のソウルフードである「ごはん」をおいしく炊いてくれそうな彼女(?)を一番に指名します。

「かっぱ橋」は調理器具の専門店街なので、知らない調理器具があるのも当たり前なのですが、鍋一つとってもここまで知らない鍋があったとは驚きました。
私が紹介した3種類の鍋は、凛とした美しさがあったように思います。料理のしない私には触れられない崇高さに満ちた鍋たちでした(笑)

(文責:日菜子)

今回ぶらりしたお店

種類: やっとこ鍋、本手半寸胴鍋、ごはん鍋
店名: 釜浅商店
URL: http://www.kama-asa.co.jp/
関連リンク: 合羽橋の100年商店、売上高を1.3倍に増やす「伝え方」
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