前回お伝えした埼玉県和光市の鍋イベント「ニッポン全国鍋グランプリ2017」につづいてお伝えする「鍋、ぶらり。第拾伍幕」。今回は茨城県の太平洋側、水戸徳川家のお膝元として有名な水戸市に隣接する大洗町に行ってきました。
この大洗町、北関東道の栃木県と茨城県をまたぐ区間が平成19年と20年に相次いで開通し、関越道や東北道からも乗り入れることができるようになったため、とても関東西部からのアクセスが格段に良くなりました。
ちなみにこちらは、あの東日本大震災の時にはおよそ4mの津波に襲われたものの、津波による死者はゼロであったことでも有名です。もうすっかり被害の面影はなく、街なかの観光地は朝早くから観光客で賑わっていました(このあたり、気持ちとしては少し複雑になりますが……)。
埼玉県の自宅からだと片道ちょうど2時間くらい。途中休憩を挟んでも2時間半ぐらいで到着できる、日帰りにはちょうどよい距離感です。そんな大洗町に少し暖かさを感じる2月初旬の休日に行ってきました。
漁港隣接の大洗海鮮市場であんこう鍋(どぶ汁)をつつく
まず訪れたのは大洗漁港の前に立つ「大洗海鮮市場」。
産直の海産物販売と海鮮系の料理屋で賑わう観光スポットです。
駐車場ではシラスが干され、浜焼きの屋台からは磯の良い匂いがただよい、まさに海の町といったかんじ。
ちょうどお昼どきになるころでしたので「お魚天国」というそのものズバリのネーミングのお店に入りました。
なににしようかなーとメニューを見ると、とても気になるお品書きが。
あんこう鍋といえば鍋、つつこ。ではもはやおなじみの豊田屋さんが絶対王者ではありますが、ここはやはり地場の名物もつつかねば、ということであんこう鍋をオーダーしました。
予想以上の盛りで出てきたあんこう鍋はいわゆる「どぶ汁」スタイル。
どぶ汁
名前の由来は、あん肝が溶け出して汁がどぶのように濁ることから、また、どぶには「全て」という意味があり、あんこうの全てを入れる事から「どぶ汁」との説もある。
期待しつつ、火が通るのを待ちます。
本当は〆の雑炊かうどんをやりたかったけど、あまりの量に締めずに終わり。ごちそうさまでした! 美味しかった!
今年15周年を迎えたアクアワールドへ
お腹もいっぱいになったところで、車ですぐの場所にある「アクアワールド茨城県大洗水族館」に移動です。
サメの種類が多いことやマンボウの専用水槽サイズが日本一であることなどで有名な、大きな水族館にやってきました。
この日は特に大型連休と絡まない普通の休日とあって、それほど混雑しておらず自分達のペースで楽しむことができました。
ちなみにゴールデンウィークなどの大型連休は付近の道路が大渋滞するようですので、その頃にお出かけの際は要注意です。
サメやマンボウ、水族館では定番のイルカとアシカのショーで楽しんで次のスポットへ移動です。
初日の出が神秘的なことで有名な大洗磯前神社
お次は「大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)」へ。「いそまえ」じゃなくて「いそさき」なんですね。
こちらは海岸にたつ鳥居と初日の出の景観で昔から有名なスポットですが、最近は『ガールズ&パンツァー(ガルパン)』聖地としても有名だそう。どうりで若い人が多いと思った。
まずは境内にお参りしてから、海岸にある「神磯の鳥居」へ。
若干波が荒かったものの、波飛沫の先にある鳥居は神秘的な雰囲気を醸し出していました。
〆は海が見えるレストランでブイヤベース
大洗での鍋、ぶらり。の最後を飾るのは、カニピラフやシーフード料理で有名な「メヒコ」さんでの夕食。
都内にも展開しているこのメヒコさんは店内にフラミンゴがいたりすることでも有名ですが、こちらのお店にはフラミンゴはおらず。代わり(?)にエントランスの大水槽で魚がたくさん泳いでいました。
窓際、海岸が目の前に見える席に案内され、大洗に別れを告げつつ夕食です(大げさ)。
漁港であんこう鍋、水族館で魚にふれあい、神社でお参りして最後にレストランで締める。
人口は2万人に届かないさほど大きくない町ではありますが、楽しさはいっぱい。
都心からもアクセスしやすい大洗町に、ぜひ足を運んでみてくださいね。
(文責:大崎)