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[コソ鍋・佰漆拾陸]東北地方は「もつ鍋」の本場?!~福島のもつ鍋発祥の店「もつ源」で堪能したこだわりの塩もつ鍋

風が強い福島県郡山市

先日出張で福島県郡山市に行ってきました。

郡山はとにかく風が強かった。一節によれば会津磐梯山からの吹き下ろしと安達太良おろしがちょうど重なる場所にあるからだとか。

日中は陽射しが出ていたものの、風の影響で体感温度としてはかなり冷え込んだそんな体験をしました。

福島県のもつ鍋発祥の店「もつ源」

日中冷え込んだ身体を温めるにはやっぱり鍋! 今回は現地の方にコーディネートしていただいた「もつ源」さん。

郡山駅からフロンティア通りに向かって、すこし西側に進んだホテルプリシード郡山の地下にあります。福島県に2店舗、宮城県に1店舗、全部で3店舗あるもつ鍋専門店です。

繁華街にある「もつ源」さん。
郡山駅から徒歩5分ほど。

階段を下るとすぐに風情のある暖簾が。これは良い店構え(自分調べ)。

風情のある暖簾。

さっそく暖簾をくぐって入ろうと思った目の前には、魅力的なメニューの看板。もつ鍋の店ではあるものの、鍋そのものにこだわりがありそう。期待に胸が膨らみます。

暖簾をくぐって……行こうと思ったら、気になるメニューばかり!

こだわりのもつを使ったもつ鍋

この店のこだわりは何と言ってももつ。さまざま試した結果、山形産牛の「もつ(小腸・直腸)」と北海道産和牛の「もつ(丸腸)」を使うようになったそう。

そして、選べる出汁は3種類。

今回は「旨塩」を選びました。塩味だからこそ「もつ」本来の甘みが引き立つ味わいという触れ込みです。楽しみだ~

さっそく到着。

むむっ。もつがデカイ!

もつのサイズがデカイ!
伝統の旨塩味。

上から観るとこんな感じ。もつ鍋って、もつの上にニラの山が乗っていることが多いのですが、こちらではもつを中心に、周りにニラのまとまり。どことなく磐梯山のような山をイメージしているのかな?

上から観た様子。

さっそく火を着けて煮込み開始。

煮込み始めます。グツグツ。

グツグツと煮込んで、全体的に火が通ったら完成です。

全体に火が通ったら完成。

取り分けて、いただきます。

プリップリのもつ!
透き通ったスープにも注目。

すごいプルップル、プリップリ。もつの旨味と甘みが最高!しかも大きいので食感がまた良い感じ。さらに、注目していただきたいのがスープの透明感。もともと塩味で透明なのですが、もつを煮込んでもアクは出ず、透き通って見えます。実際、味わってみるとただの塩味ではなくて、優しい味。これはクセになる~

3人であっという間に完食。

3人であっという間に完食してしまいました。

〆はお店の人に勧められたちゃんぽん麺で。

〆はちゃんぽん。

塩味との絶妙な組み合わせ。このまま塩ちゃんぽんとしても成立しそうな味でした。

ちゃんぽんで満腹満腹。

自称もつ鍋マイスターの自分としても、久々に“超”満足したもつ鍋に出会いました。

ちなみにお店の心意気がいろいろなところに飾られています。こうした配慮がまた良いですね。

もつ源さんの心意気。

さらにネット通販での販売も。商売上手だ!笑

ネット通販もあるよ!

その土地々々でつつく、“普通の”鍋

地方に来ると郷土の鍋を楽しみたい中、今回は、日本各地でも出会えるもつ鍋をつつきました。それでも、どこにでもある味ではなく、福島ならではの味わい、とくに福島のもつ鍋発祥の地ということで、もつの選び方や地産地消を実現する野菜などなど、この地・この店ならではのこだわり。

同じ種類の鍋でも、地方によって味が変わるっていうのがまた鍋の醍醐味です。

ところで、最近、鍋、つつこ。の活動をしながらふと思ったのが「東北地方って、実はもつ鍋(あるいはホルモン鍋)が実は名物なのでは?」という仮説。

今回のもつ源さんはもちろん、たとえば、先日参加したニッポン全国鍋グランプリ2016にも山形を中心に、東北地方からたくさんのもつ鍋・ホルモン鍋が出品されていました。

世間一般的に知られているのは福岡県福岡市の郷土料理であるもつ鍋。僕自身、もつ鍋は九州、中でも福岡の地のもののイメージが強かったです。しかし、今説明したように、実は東北各地でも、もつ鍋・ホルモン鍋っていうのは根付いているように思います。その理由が(個人的見解ではありますが)東北各地にはさまざまなご当地牛がいるからでは、と思うのです。

ぱっと思いつくだけでも、山形牛・米沢牛・前沢牛・仙台牛・福島牛・十和田湖和牛などなど、ブランド牛がいるわけです。ご当地牛というぐらいですから牛の肉の味は美味い。であれば、牛が美味い=もつも美味い、ってこと。実際、東北各地で食べたもつ鍋やもつ煮込みって美味しかった印象が強いです。

もつ源さんで使っているのも山形牛と北海道牛とのこと。東北地方の牛の実力が、もつ鍋にも大きな影響を与えているように思います。

郡山にもブランド牛がいます。その名も「うねめ牛」

ちなみに今回訪れた郡山のブランドは「うねめ牛」です。この店ではなく、別の店でうねめ牛の煮込みをいただきました。

「旬膳 くしぜん」さんでいただいた「うねめ牛の煮込み」。

話がちょっと逸れましたが、土地土地の鍋というと、

といった点で鍋の特徴・違いが出ることが多いと思っていました。しかし、今回、福島県のもつ鍋発祥の店でもつ鍋をつついたことで、一見日本各地で食べられる・つつける鍋ではありながらも、土地が持つ特徴を感じることができました。種類としての「鍋」は同じでも、出汁や食べ方ではなく「使った主具材の産地で味の違いを出す」という、鍋が持つ多様性を知ることができたのです。

繰り返しになりますが、もつ鍋って一般的で、福岡の鍋っていう先入観が強かったです。また、もつ鍋を食べるときは、もつ自体の味、出汁の違いは気にしてはいたものの、もつの本体である牛の産地を気にしてなかったのは、鍋、つつこ。としては不覚!の一言。もったいなかった!

名前としてはありきたりでも、使っている具の産地が違えば味も違う。

これからは、具の産地と味にもこだわりながら、鍋、つつこ。

(文責・馮)

今回つついた鍋

種類: 塩もつ鍋
店名: もつ源 郡山中町うすい通り店(福島・郡山)
URL: http://www.m-makoto.com/motsugen/
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