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[鍋考・弐拾伍]世代について考える

お久しぶりです、日菜子です。
あっという間に朝晩は冷え込む季節となりました。こういう季節は、鍋で身体を温めていきましょう!

さて、先日メンバー・馮の友人の平林さんに「鍋、つつこ。」をちらっと紹介していただきました。

世代交代を考えて、子供たちにもブログを書いてもらうことにした。

記事の冒頭「なっちゃんも書いてみたい」というところから私はとても可愛らしく思ってしまいました。
私も高校生の頃、いろんな人のブログを読んで「ブログやってみようかな」と興味を持って書き始めたことでタイピングが速くなったような気がします。
「他の人が楽しそうにやっているから自分もやってみたい」のは、いつの時代も変わらないんですね。

今回は平林さんの記事を受けて、「世代」と「鍋」ということについて、少し考えてみたいと思います。

昭和と平成の子どもの好きなものランキング

少し話は飛びますが、みなさんは小学生が好きな食べ物ランキングというのをご存知ですか?

昭和と平成で違う?こどもの好きなもの、嫌いなものランキング

昭和の子どもも平成の子どもも「カレー」が1位です。
それは、置いておき、鍋、つつこ。として注目すべきは、昭和の子どもの好きな食べ物には鍋料理がランクインしているのに、平成の子どもの場合ではランクインしていないという点です。(昭和の子どものランキングには「すき焼き」が9位にランクインしている)
ランク外になった理由として「鍋料理は種類が豊富で単品での勝負には弱いから」、「そもそも9位というのは大した順位ではなかったのでは?」など、いろいろな理由が思い浮かびます。みなさんは、このランキングをみて何を考えますか?

ランク外の要因は食卓の変化?

私個人としては、昭和と平成で食卓の様子が変わってきたことがランク外になった理由の一つにあるのではないか、と考えています。

(イラスト:(c)みふねたかし いらすとや

昭和の食卓の風景のイメージは、家族がそろってご飯を食べるスタイルです。食卓の風景から推察するに、食卓に出てきやすいのは一気にたくさん作ることができるものであったり、みんなでつつけるものなのかもしれません。昭和の子どものランキングでコロッケやから揚げ、卵焼きがランクインしているのは、よく食卓に上がってきたものでなじみ深いものだからかもしれません。すき焼きは、よく食卓に出てくる家庭はそう多くはないと思いますが、他の料理とは違って登場回数が少ない分プレミアム感が背景にあるのかもしれません。


(イラスト:(c)みふねたかし いらすとや

一方、平成の子どもの好きな食べ物ランキングを見てみると、一気にたくさんつくることができるもの(ポテトフライ、から揚げなど)はランクインしています。みんなでつつくもの(ピザ、焼肉など)もランクインしています。ポテトフライやから揚げ、ピザ、刺身に共通するのは、家庭でなく外食でよく登場する点ではないでしょうか。どの料理も家庭で作ろうと思えば可能ですが、油の処理が面倒だったりします。料理の主担当は女性が多いとは思いますが、共働きの世帯が増えている今、お惣菜や簡単に頼める出前的な何かで、家族が喜ぶ普段の食卓を準備したいのではないでしょうか。昭和は3世代同居というスタイルも珍しくなく、料理の主担当も複数人いたため、今に比べて料理の負担というのも少なかったのだと思います。

また、「鍋がランクインしていない」という点で考えてみると、家族が食卓に揃う機会が少なくなっている現代では、小分けにしてとっておけないという点で食卓にそぐわないといこともあるのではないでしょうか。鍋は一気にたくさんつくる料理なので、家族それぞれの事情に合わせて作り分けることは難しいですし、一回一回炊き直していたら料理が傷んでしまいます。

コミュニケーションが減ってきているのかも

家族が食卓に揃いにくいという点で言えば、食事を通してコミュニケーションをとる機会が減ってきているとも言えるのではないでしょうか。親と子、それぞれの世代の考えについて理解を深めるという場が減ってきており、「ジェネレーションギャップだよね」と一言で片づけられがちな考え方の相違は、実は家族間でのコミュニケーションの不足に起因してるかもしれません。

ここまではあくまで私の個人的な推測なので、実態は、すき焼きは平成の時代に敷居が高そうでそぐわないとか、平成の食卓の味覚に合わないという話なのかもしれませんが。

食卓上で鍋の復権を!

少し話を「鍋、つつこ。」戻すと、鍋を通して世代間の理解を深める、というのが「鍋、つつこ。」の一つのミッションなのではないかと思っています。こういってしまうと、かなり壮大な物語が出来そうですがそうではありません。
食卓を家族で囲む機会が少なくなってきている今、食卓を媒介にした世代間コミュニケーションが少なくなり、世代間の溝も深まりつつあるのではないかなと思っています。
「鍋、つつこ。」を通して鍋に興味を持ってもらうことで、鍋をつつき、家族でコミュニケーションをとる機会が増えればいいなと私は思っています。

それなら、鍋をわざわざ復権させなくてもいいのでは?と言われそうですが、鍋は対面コミュニケーションを促進する最高のツールということは、本ブログでお伝えしてきたはずなので、あしからず。

というわけで、みんなで囲んで、鍋、つつこ。

日菜子でした~。

追伸
夏生さんへ
鍋が食べたくなったら、鍋、つつこ。を参考にしてね。
いつか、鍋Qに遊びに来てね!

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