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[コソ鍋・佰捌]日本の屋根、長野県には山の恵みがいっぱい~山の味、信州マタギ鍋を堪能

今年のゴールデンウイークは日本各地、本当に晴天に恵まれましたね。

これだけ天気が良かったのは観測史上初めてだとか。

さてさて。

そんな中、僕はこのゴールデンウイーク、人生初となる長野県に旅してきました。目的の1つはこちら。

晴天の下の善光寺。
今年は7年に1度の御開帳。

そう、7年に1度行われる、善光寺御開帳。ピーカンのもと、荘厳な善光寺、そして、前立本尊の御手と「善の綱」によって結ばれた回向柱が凛々しく立っています。もちろんしっかり両手で触れてきました。

日中は長野散策を楽しんだあと、夜は長野の食を楽しみました。

今回お邪魔したのはこちら。「信州長屋酒場」さん。

名前のとおり、信州・長野のさまざまな味を楽しめる居酒屋です。

信州長屋酒場。外観の雰囲気が良い。

外観からして良い雰囲気を醸し出していますね。

薄暗い店内は、日本の田舎の雰囲気を醸し出している。

店内は古民家風のつくりで、オレンジ色の灯がまた良い味を出している、ほっこりする場所です。

山の恵みがたくさん!

さてさて。鍋をいただく前に、せっかくなので信州・長野の味を楽しむことにしました。
まずはこちら。

地のモノ。生わらびのおひたし。

信州わらびを生でおひたしにしたもの。この店でも1、2を争う人気だとか。

信州米豚のふき味噌炒め。
少しほろ苦い春。味わい深い。

続いてこちら。信州米を食べて育った豚を、信州名産のふき味噌を使って炒めたもの。独特の風味があって美味い!

旬の信州たらの芽の天ぷら。
鰆の天ぷらも添えて。

さらにもう一品。こちらも旬の、信州たらの芽の天ぷら。春の魚、鰆とともに。

これだけ美味しい料理が続くとほしくなるのがこちら。そう、日本酒。長野の地酒をいただきました。

地酒とともに。

さらにさらに。酒が進むと肴がほしくなります。メニューからずっと気になっていたこちらを頼んでみました。

何かわかります?

長野の珍味三種。
イナゴ
ざざむし
はちのこ

そうです。長野では昔からたんぱく源として食べられてきた、虫の佃煮です。イナゴ、ざざむし、ハチの子です。それぞれ独特の味がするのですが、どれも酒の進む味。ハマります。

見た目はさておき、酒の肴にピッタリ。

そして、鍋に行く前にこちらの酒を。竹筒に入れて冷やした「氷竹酒」。銘柄は長野の地酒、大雪渓。

竹筒に入れた大雪渓を冷やした「氷竹酒」。

キンキンに冷えて、竹の風味も出て、体に染み渡る味でした。

酒の旨味と香りが引き立つ。

信州マタギ鍋

さぁ、ようやく鍋、つつこ。の時間です(笑)

今回のオーダーはこちら。「信州マタギ鍋」。

今日の主役はこちら。
信州マタギ鍋。

いろいろな獣の肉が選べる中、せっかくなので熊!と思って注文したところ、ゴールデンウイークのせいか、品切れ。残念。

代わりに、こちらも長野の地のモノとして有名な馬肉を注文しました。

さっそく登場!

山盛りの野菜が入った鉄鍋。
そして新鮮な馬肉。

たっぷりの野菜が入った鉄鍋の横には、色鮮やかな馬肉が。ヤバイ。

生でもいける馬肉。
まずはワサビで味見を。

これだけ新鮮なら生で食べたくなるというもの。鍋に入れる前にワサビで味見。まろやか~

このまますべて食べてはまずいので(笑)、さっそく鍋をつつくことにしました。

あらかじめ用意されている鍋には山盛りの野菜。
出汁に使っているのは、塩屋醸造の信州味噌。

写真のように、用意されている鍋にはさまざまな野菜・山菜が、マタギ鍋の特徴の1つでもある味噌味の出汁スープで煮込まれます。これだけでも十分美味そうです。

馬肉を味噌鍋で煮込んで。
というかさっと火を通して。

ある程度煮えてきたところで、馬肉にさっと火を通して。

生とはまた違った味わい。

これまた美味いです。本当にパクパクいけました。

馬肉をぺろっと食べてもまだまだ野菜があります。

ひと通り馬肉を食べ終えたのですが、鍋にはまだ野菜と出汁スープが残ってます。これはもったいない。しかもせっかくの長野の信州マタギ鍋!

ということで、第2陣として注文したのがこちら。

続いて鹿肉。こちらも生で食べられる鮮度。

そう、鹿肉です。馬肉の色味とはまた違っていますが、こちらも生でいただけるぐらいの新鮮さ。もちろん最初は生で一切れいただきました 🙂

生で摘んだあとは、こちらも火を通して。
馬とは違ったコクと風味。

十分煮込まれた鍋に鹿肉をさっと湯引いて。う~ん。こちらも美味い。野生の味ですな。

完食。

そして完食。ごちそうさまでした。

信州は塩の国

最後、出汁スープは少し残してしまいましたが、こちらの味噌が本当に美味しくて。先ほども紹介したように、使われているのは塩屋醸造の信州味噌。

こちらを簡単にご紹介します。

まず、長野県は日本の各県の中でも数少ない、海に面していない土地。だからこそ、古くから塩を大切にする文化が生まれています。その1つが塩を貯える術。そしてそこから生まれたのが信州味噌というわけです。まさに土地が生み出した食文化。

この信州味噌をつくっている塩屋醸造さんでは江戸時代より塩を扱ってきていて、文化・文政年間に、「味噌・醤油」つくりに切り替えたそう。歴史と伝統の味なわけです。改めて、味の深さを知ることができました。

長野県における塩の逸話といえば、他にも、「敵に塩を送る」ということわざが有名です。これは戦国時代、敵対関係にあった上杉謙信と武田信玄の間で、経済封鎖を受けて苦労していた武田信玄に対し、上杉謙信が塩を送って助けたことに基づくことわざです。

このように、長野県にとって「塩」というのは重要な食文化の1つなわけですね。

ちなみに今回の旅では、この2人が戦ったとされる川中島古戦場跡にも行ってきました。

川中島古戦場跡。

話を戻して。

こちらのお店。なんとなく来たことのある雰囲気の店だなと思って店長さんに確認したところ、実は、鍋、つつこ。でお邪魔したことのある「秋田川反漁屋酒場」さんとオーナーが一緒だとか。こういう縁っておもしろいですね。

おもいっきり鍋を楽しんだ最後に、店の前で記念写真も。

店の前で1枚パチリ。

本当に長野の恵みをおもいっきり満喫できました。

先ほども紹介したように長野県は海に接していません。代わりに、日本の屋根と呼ばれるように雄大な山々が県に連なっています。だからこそ、今回食べたように、さまざまな獣・山菜などなど、山の恵が楽しめるわけです。また、味噌のような発酵食品もこの土地だからこその文化と言えますね。

これからも土地の恵みを楽しみながら、鍋、つつこ。

(文責・馮)

今回つついた鍋

種類: 信州マタギ鍋(馬・鹿)
店名: 信州長屋酒場(長野)
URL: http://tabelog.com/nagano/A2001/A200101/20011312/
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