2014年もまもなく折り返しです。
僕たち「鍋、つつこ。」は1月末からスタートしたのでまもなく5ヵ月。今年は本当にたくさんの鍋を観て、つついて、食べてきています。まだまだ行くよ!
で、いくつかつついた鍋の紹介を忘れていたので、今回はその中の1つ、「鴨鍋」をご紹介。ちなみにこのときは、中高時代の友人3人で。みんなもう40歳間近にもかかわらず、変わらず楽しく昔話に花が咲きました。
渋谷にある隠れ家でつついた鴨鍋
さてさて。
今回紹介する鴨鍋は、渋谷スペイン坂途中にある隠れ家的な店「炭焼万能飯所 勘九朗」さんでいただきました。店名にもあるように炭焼きが有名ではあるのですが、ここはそれ以外に鴨鍋が旨い。個人的にお気に入りの一品。
こちらの鴨鍋コースは、メインの鴨肉に鶏のつくね、たっぷりの野菜、〆にはなんとうどんと雑炊のダブルストッパーが用意されています。
さっそく写真でどどーんと。どうぞ!
鍋の周りに具材がたっぷり。鍋の醍醐味。
鴨肉最高!
まずは野菜を煮てみます。
続いて、鴨肉を。鴨肉の赤と春菊の緑のコントラストが映えますね。
煮えてきました。鴨肉、野菜、きのこをはふはふいただきました。
ここの鴨鍋、本当にオススメです(しかもリーズナブル)。
そしていよいよ〆。まずは8回に登場するのはセットアッパーのうどん。出汁のきいたつゆで煮込みます。
9回に登場するのは炎のストッパーならぬ、白い米。雑炊です。卵と刻みねぎをぱらぱらと。
こちら、僕が知っている限り年中いただけるので、是非一度お試しあれ。
鴨葱から辿る鍋のことわざ・慣用句
鴨と聞いてよく思い浮かべるものの1つに「鴨葱」があります。これは「鴨が葱を背負って来る」ということわざの略語。その意味は、
鴨が葱を背負ってくるとは、うまいことが重なり、ますます好都合であることのたとえ。
です(故事ことわざ辞典)。
これは、鴨鍋を食べるとき、もし鴨が葱をしょっていればそのまま鍋にできるというたとえから生まれたことわざです。ふとこのことわざを思い浮かべたときに「そういえば鍋という単語や鍋の概念を含んだことわざ・慣用句って、ほかにもいろいろあるんじゃないか」と思って調べてみたところ、このようなものがありました。
- 鍋釜が賑わう
- 鍋が釜を黒いと言う
- 鍋尻を焼
- 割れ鍋に綴じ蓋
「割れ鍋に綴じ蓋」(どんな人にも、ふさわしい相手がいるものというたとえ)はけっこう耳にしたことがありますが、そのほかの3つはほとんど聞いたことがなく。
ちなみに「鍋釜が賑わう」(鍋と釜は生活必需品という観点から、暮らしが楽で豊かになる状態のこと)や「鍋が釜を黒いと言う」(煤で黒くなった鍋が釜のことを黒いと言って嘲笑するたとえから、自分の欠点を棚に上げて他人の欠点を嘲笑する)、「鍋尻を焼く」(鍋の底まで気を配ることから、結婚して夫婦となって世帯を営む)などなど、「なるほど!」と思わずうなずくたとえのものばかりです。
すべてに共通しているのが、日常生活に密着したたとえとして使われていることでしょうか。まさに鍋は日本の生活に浸透しているものと言えますね。
そして今回のような、言葉からの鍋へのアプローチ、まだまだ調べ甲斐がありそう。
僕たちも、鍋釜が賑わう感じで、鍋、つつこ。
(文責・馮)
今回つついた鍋
種類: | 鴨鍋 |
店名: | 炭焼万能飯所 勘九朗(渋谷) |
URL: | http://r.gnavi.co.jp/g919100/ |